’99年6月ー古川市立病院、
3例目脳死移植
「野ざらしにされた9時間半」週刊宝石
共同通信・読売新聞・河北新聞・週間宝石を参照
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時間  記者会見にて出された資料による経過      新聞報道より分かる経過     
’99年6月9日
21時
過ぎ

20代の男性、宮城県で乗用車を運
転中、事故にあった。
22:25
救急車にて病院到着
意識レベル200(*1)
両側瞳孔散大(*2)
対光反射なし、末梢にチアノーゼあり、
血圧122/57 気道確保、酸素開始
静脈確保、食物残査多量に嘔吐
古川市立病院に運ばれる。
 ?
父親が駆けつける。父は後日「持ち
物はビニール袋に入れられていた。
その中には財布もあって、中には免
許書が入っていた。ただ、ドナーカ
ードだけは別になっていた。袋の中
のドナーカードばかりが透き通って
見えた。目立っていた」と言ってい
る。
22:55
気管内挿管(麻酔科医)
自発呼吸あり(*3)
血圧138/44

’99年6月10日
0:10
 頃
CT(頭部〜胸腹部)施行、
頭部・胸部・腹部・頸部X線撮影。
頭部CT:頭蓋内出血
止血剤を投与、副腎皮質ステロイドホル
モン投与、
動脈ライン確保、血圧80/50
頭部CTで頭蓋内出血が判明
 0:50
ICU入室 血圧100/40 脈拍80
人工呼吸器装着(CPAP)(*4)

 1:00
抗生物質投与  脳外科科長に連絡(*5)
手術適応なし、経過観察せよ。他臓器
損傷によるショックに注意(*6) 

 1:30
 頃
父親、妹に説明「重篤な状態(*7)だが救
命に全力を尽くす」

 3:30
 頃
体温40度以上に上昇、(*8)
血圧120/80
脈拍120 クーリング開始

 5:00
 頃
脳神経外科科長診察、(*9)
意識レベル200、
瞳孔散大、対光反射なし。四肢の動きわ
ずかにあり。咳反射あり。かなり脱水あ
り、現状のまま経過観察。本日午前より
ICPモニタリング開始。(*10) 
ドナーカードは父親に返却しておくよう
にと指示。(*11)

 7:30
脈拍166に上昇 
体温コントロール不良(*12)

 8:50
家族(父親)にICPモニタ設置手術の説
明。脳を助けるために、脳圧降下剤を用
いて治療をします。(*13)
頭に穴を開けてセンサーを入れます。父
より承諾を得た。

 9:00
CT施行:血腫はむしろ減少、脳浮腫増
強、左側頭葉、両側前頭葉に低吸収域出
現。帰室後より、意識レベル300とな
る。瞳孔散大、自発呼吸停止、血圧も下
降。60/30→40/20(*14) 
ICPモニタリングは中止。ステロイドホ
ルモン、ウリナスタチン、アレビアチン、
ドパーミン、ボスミン等を使用。
脳圧降下剤投与開始。

10:00
血圧80/50 血糖値339 
インスリン開始、中心静脈カテーテル挿
入。意識レベル300、瞳孔散大、
自発呼吸なし

12:00
血圧80/40  ボスミン増量 
意識レベル300、
瞳孔散大、自発呼吸なし

18:00
脳圧降下剤投与、血糖値509、イン
スリン投与、意識レベル300、
瞳孔散大、自発呼吸なし

22:00
抗生物質、インスリン、
アルブミン製剤投与

’99年6月11日
 1:00
 頃
意識レベル300、瞳孔散大、自発
呼吸なし。血圧下降、血糖値667、
高ナトリウム血漿出現167もはや脳
圧降下剤は投与できず。(*15)
尿量は多い。
 8:30
 前

古川市立病院の事務長から市長や助
役に連絡。患者の年齢や事故による
脳死であることを伝えた。
 9:00
倫理委員会を開く。(*16)
マニュアル細則を承認。法的脳死判定
・臓器摘出の可能性を報告。
警察署に連絡。宮城県警、滝出臓器
の搬送体制の準備。
マニュアル作成。この時3度目の倫
理委員会でマニュアル決定。
9:00
 頃
意識レベル300、瞳孔散大、自発呼吸
なし。CT施行、弥漫性の低吸収域。回
復不能の器質性脳障害を確認。(*17)
院内の脳外科医2人と麻酔科医1人
の3人で脳死判定委員会を現場で開
催。
12:00
 頃
意識レベル300、瞳孔散大、自発呼吸
なし。脳幹反応、カロリックテスト施行、
脳幹反応検査で反応なし。

14:48
脳波終了 脳波の測定、診断は、脳神経
外科学会脳波判定専門員にお願いする。
平坦脳波。

14:50
臨床脳死と診断(*18)
臨床的脳死と判断。院内の脳外科医
2人と麻酔科医1人の3人で診断。
脳外科医の1人は救命救急センター
長で、患者の主治医。
15:00
父親に臨床脳死であることを説明(以下
の内容を平易に説明)。
「CTにち頭蓋内に出血とむくみがあっ
た。重篤な意識障害もあったが、脱水状
態で血圧もやや下降気味であった。昨日
朝も自発呼吸、手足の動きはあったが、
CT施行後自発呼吸停止、血圧の急激な
低下が起こった。CT上はむくみがひど
くなっていた。
脳圧降下剤、昇圧剤を使用した。全力を
尽くして救命したが、CTからみると脳
はもはや回復不可能と思われる。深昏睡、
瞳孔散大し脳幹反射も消失、脳波も平坦
である。臨床的には脳死と判断される。
脳を救えなくて残念である。ご本人がド
ナーカードを所持しておられたので、脳
死判定及び臓器提供の意志についてご家
族の同意を確認する事にした。臓器移植
ネットワークのコーディネーターがその
仕事に当たっているので連絡紹介しても
よろしいか」と父親に話す。父親から、
コーディネーターの説明を聞く旨の申し
出あり。

15:15
移植コーディネーターへ連絡(東北ブロ
ック)。その直後、築館警察署署長に法
的脳死判定をする可能性がある患者が入
院中と連絡。
病院から日本臓器移植ネットワーク
東北ブロックに連絡
16:00
 頃
内科医にも応援を依頼、全身状態の補正
に当たる。(*20)
事務長から古川市議会議長に「意思
表示カードを所持し、脳死状態にな
った患者がいる。家族も同意してい
る。移植の準備をしている」と連絡。
「マスコミが押し掛ける可能性があ
るので知らせておく」と、患者の性
別や年齢、住所や事故であることな
どを具体的に説明。「夜半ごろまで
には(移植の)適合者が決まる見通
しだ」と報告。(*19)
夕方
宮城県警、「摘出臓器搬送協力要請す
ることもあり」と、関係警察署に通知。
17:00
 頃
尿崩症出現(*21)
デスモプレッシン点鼻
体温は37度台に落ち着く。

20:40
 頃
コーディネーター到着
派遣された移植コーディネーター5
名が到着。
21:35
 〜
22:35
 頃
家族(父親、妹、叔父、叔母)に対し、
コーディネーター2名で説明。ICU婦長が
同席し、説得・強要のないことを確認。
終了後、自宅の祖父母とも相談したいと
のことで一度帰宅することとなる。コー
ディネーターとは電話で連絡を取ること
にしたという。
このころ貧血出現し輸血を行う。
移植ネットの女性コーディネーター
ら2名が患者の家族と話し合いを始
める
22:30 話し合い終了。家族は
「疲れました。家に帰りたい」と病
院を出る
’99年6月12日
 0:00
血圧100/60 電解質は正常化、貧
血も改善。
(*この日、家族は病院には行かなか
った。)
10:36

記者に、事務長が「家族の意思確認
がコーディネーターに入るのを待っ
ている段階」と説明
20:00
 頃
家族が、面会に来院。現在の状態を父親、
妹に説明。全身状態が徐々に悪化してき
ている。しかし、納得できなければ、結
論を急ぐ必要はない。十分に考えて下さ
いと話す。

22:00
 頃
コーディネーターに家族より電話あり。
脳死判定・臓器摘出に同意すると言う。
帰宅したばかりで夜分でもあり、翌日に
もう一度説明を聞いた上で返事をしたい
とのこと。

23:00

家族よりコーディネーターに「明日、
承諾書に署名します。相談した家族
皆の前で署名します」と電話で連絡。
’99年6月13日
 9:00
コーディネーターより家族(父親、妹、
叔父、叔母、)に説明。脳死判定・臓器
摘出に同意すると言う。コーディネータ
ーより家族(父親、妹、叔父、叔母、)
に説明。脳死判定・臓器摘出に同意する
と言う。

 9:45
脳死判定承諾書、臓器摘出承諾書を受領。
この事はいつでも撤回できるということ
を説明。倫理委員会開催。当院における
当該患者に対する法的脳死判定、臓器摘
出を承認。外部より脳波検査の専門家参
加を承認。引き続き脳死判定委員会を開
催、脳死判定委員2名を選出。
コーディネーターが家族から脳死判
定承諾書と臓器摘出承諾書を受領
10:00

病院事務長が「会見は臓器搬送後に
行う」と説明
11:00
移植コーディネーターが、「臨床的脳死
状態にある患者が発生した」と宮城県警
に連絡。宮城県警「臓器移植総合対策
本部」設置、幹部集合。
11:05
第一回法的脳死判定開始(*22)
1回目の脳死判定開始(日本脳神経
外科学会は、脳波測定に詳しい専門
医を同病院に派遣、技術的支援を行
った。)
12:50
終了
判定終了
19:05
第二回法的脳死判定開始
2回目の脳死判定開始
20:35
終了
判定終了
 ?

宮城県警の幹部らを乗せた車二台が
実況見分のために病院到着。
22:16

宮城県警の検視担当官ら五人が人工
呼吸器を装着したまま約20分にわ
たり実況見分、死因は頭がい内出血
23:30

厚生省の朝浦、移植ネットの野本と
森が記者会見。脳死患者が出たこと
を明かす。
’99年6月14日
 1:15

移植ネットが会見。心臓・肝臓の移
植者が決まる
 5:30

肺の移植者が決定
京都大摘出チームが出発
 5:50

腎臓移植の選択順位が発表される。
 6:35

国立循環器病センターと大阪大病院
の合同チームが出発
 6:50

岡山大の摘出チームが出発
 9:45

東北大移植チームが同病院に到着
14:54

摘出手術開始


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